■「食品ロス」は大きな世界課題です。
国連環境計画(UNEP)が2021年に実施した調査によると、2019年には、世界中で9億3100万トンの食品が無駄になりました。これは、消費レベルで入手可能なすべての食品の17%に相当します。この量は非常に大きいため、これらすべての食品を一列に並べると、地球を7回周回する可能性があります。
食品廃棄物が国であるとすれば、これは地球上で3番目に大きな温室効果ガスの排出源。 (1位は中国、2位は米国) 食品廃棄は、環境・社会・経済に大きな影響を及ぼしています。これらは処理工場に運ばれ、可燃ごみとして処分されますが、水分を含む食品は、運搬や焼却の際に二酸化炭素(CO2)を排出します。たとえば、(気候変動対策が充分取られていない状態で)消費者に届く前に廃棄される食品の量を計算に入れると、世界の温室効果ガス排出量の8-10%が消費されていない食品に起因することになります。
さらに、世界の人口は2050年に100億人に達すると予想されていることを考えると、何かが変わらなければ、食品廃棄物は急速に増加する可能性が。
■食品小売店舗の責任とは?
国連や各国では、具体的な数値目標を掲げて、食品ロス削減に向けての取り組みを行っています。
SDGs(持続可能な開発のための2030アジェンダ)では、ターゲットの一つに、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の1人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる」という目標が盛り込まれています。(ターゲット12.3)
日本においても、2019年7月に公表された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)の基本方針において、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスを、2000年度比で2030年度までに半減させる目標が設定されています。
食品ロス対策は、全ての小売店舗で、社会の一員として取り組むべき課題です。
■Whywasteの使命
残念ながら、食品小売店舗でも食品ロスは発生しています。店舗における食品ロスの主な要因は、期限切れの商品の発見が遅すぎるか、単に発見されないため販売する機会を失った”売れ残り”によるものです。平均して、食料品店はすべての商品の1.5%を浪費していると言われており、それは社会環境への影響ばかりでなく、店舗の収益にとっても大きな損出となっているのではないでしょうか?
その問題解決のため、Whywasteは、食品ロス削減アプリ「Semafor」を開発しました。それは、期限切れのリスクのある商品を識別して、販売期間内に売り切ることを目的としたアプリです。シンプルで効率的な方法なので、店舗での日常業務を容易にすると同時に、小売店での食品廃棄物の削減を実現します。結果、すべての人に長期的および短期的なメリットをもたらします。
また、Whywasteは、世界17か国、35の小売チェーン、2438 店舗で利用されており、各国の同志とのグローバル・ネットワークのもと、ベストプラクティスを探求し続けています。我々は、単なるシステム開発会社ではありません。世界規模で、食品小売業の店舗から廃棄物を無くすミッションに取り組むフードテック企業です。
Whywasteは、Semaforに限らず、食品小売業の店舗から廃棄物を無くす仕組み(アプリ)を開発しています。日本でもサービスを拡張してまいります。ご期待ください。